住宅展示場で案内をしている、いわゆる制服をきた30代後半の女性は、当時まだわたしが20代前半だったこともあってだいぶ年上に思えた。赤羽の赤ちょうちんでだいぶ酔って、モノクロのトーンのビジネスホテルに泊まったのを覚えている。酔っているテンションを暴力的にカウンターの方に投げつけるような、今思うと申し訳ない気分になるそのシーンがあった。

当時、結婚するまでに遊ばなかった。かつ結婚してから子供がいない。ということで若い男の子と遊びたいと言っていた、和装が似合う30代後半だったか。何度か池袋の北口で待ち合わせをしていた。インナーのもつ色気のようなものを感じ、行為の時には特に感情がないのか、殺しているのか、終わるとそそくさとお酒も飲まずに終わる。

ふわついた感じのある人だった。

そういえば30代後半、すこし恰幅がいい女性もいた。新宿の大久保よりのホテルに入ったこともあった。新宿はあまり好きな街ではなかったが、そのあたりには人臭いが緑のある公園があって、印象に残っている。しかしまったく自然の匂いがない。

行為や関係に愛情があるのかないのか。どういう思いなのかの詮索が全くできない。酒の酔いというものがある場合でもない場合でもそうだった。だいたい長く続くわけではないし、行為自体をしたいとは思わなくなっていく。