コーヒーにするか紅茶にするか、たとえば日常では選んで決定する行為の積み重ねかもしれない。それをリズムとしてとらえるのならば、独特のリズムを持っているのであろうか。新築の白い部屋を好んで探したということを話していた。食事も、片づけるときのことを考えて食材を選んでいることも話していた。テクノのような繰り返しの美学の中に彼女なりの音を加えたリズム感を作り出していた。猫のように笑う時に感じる温度感がすこし冷ややかで、真っ白の壁に青みを加える。私からしたらこの白さは浅い眠りしか与えてくれなかった。静かになると窓の外にある高速を走る車の音が、非連続的なリズムで鈍い痛みを感じさせる。ついで光が、部屋に入ってくるまでのいくつかの障害物によってだろうが、痛みを感じるころに鋭利になって襲った。部屋着でいる彼女は落ち着いた雰囲気を目皺に漂わせているのだが、無邪気さを口元に揺らす。髪の毛をまとめているために首元に色気を感じさせながら、これまた不意なタイミングで隙間にすとんと入ってくる。