意識しているわけではないが、ものすごく言葉に対して感受性が高いことが多い。そして動作や表情から感じ取ってしまうことがあり、気持ちはそれに連動してしまう。繊細な皺を埋めていくパウダーが、しっとりとした質感を生み出す夕方に、車の排気ガスや緑の匂い、コンクリートの持つ香り、雑多な通り過ぎる人たちの匂い。そういった能動的に、こちらは受動的になってしまう感覚を包み込むような球体を思い浮かべている。

相手のイメージだけで交流を持ってきた女性に、深夜3時に公園で行為に及ぶ。長い商店街はその先幹線道路に出るのだが、だんだんと商店街らしき雰囲気をなくしていく。その道すがらのお寺を左手にまがり回り込むと幼稚園があるのだが、その隣の公園で、監視カメラの位置を確認しながらに行為は始まった。すこし湿度がある季節だったと思うが、その時も白くしっとりとした太ももを強めにつかんでいたのだろうか。

翌日から連絡は取らなくなり、なんだか不思議な思いでその場所をまわってみたのだが、夢だったのではないかと思うような感覚がくるくると回転しながら心の中で混乱した。